Be satisfyied with ・・・

 

 

「やあっもっ‥ドラコっ‥‥人がっきちゃ‥う‥」

泣き顔で、そう訴えるネビルの頬にドラコは口付けた。

「‥止めても‥いいのか?」

意地悪くそう言って、腰を揺らす。

まだ日が高い時間。

二人が居るのは、校庭の隅の雑木林の中。

鳥の声や、生徒たちの笑い声が遠くで聞こえる。

明るい日差しが降り注ぐ中で、二人の下半身は既に繋がって、卑猥な水音を奏でていた。

 

「やだ‥もっ‥‥あっあぁ‥」

羞恥に顔を染めて、必死で抵抗するネビルの姿は、この上なく色っぽい。

声を一生懸命に殺して、ドラコの肩口に縋る様が、誘っているようで、ドラコの理性がかき乱される。

こんな場所で、行為に及ぶのは獣みたいで低俗だと思う。

しかし、試験期間中の禁欲を強いられた若い身体が、これ以上は待てないと、ドラコの理性を堕落させた。

試験が終わり、自由になった午後。

ネビルを見つけた中庭で、完全に理性が欲望に負けた。

茂みの中にネビルを押し倒し、半ば強引に行為に及ぶ。

ドラコの中にある、支配欲や、狡猾さを持ってすれば、強姦は簡単だった。

ただし、ネビルとドラコは既に他人ではない関係なので、ある意味和姦だ。

ネビルの抵抗は、その身体の快楽を知り尽くしたドラコの愛撫によって、簡単に堕ちた。

泣きながらも、快楽に喘いでいる。

「好きだ」

耳元で、ドラコが囁けば、それだけでネビルの身体はビクリと大きく震える。

 

「やっ駄目‥‥だめぇ‥」

弱々しくも、抵抗を止めないネビル。

身体は、快楽を求め、ドラコをきつく締め付けて尚、泣きながら抵抗する。

こんな場所で、明るい時間に、行為に及んでいる事への素直な抵抗だった。

反面、羞恥がいつもよりも快楽を高めているのも事実だ。

ネビルには、その事が恥ずかしい。

いくら恋人とは言え、外で、いつ人が来るのかわからぬ状況で、感じてしまう淫乱さ。

「‥‥本当にやめるぞ?‥抜いて良いんだな?」

身体の反応が正直な反面、頑ななネビルの態度に、焦れたドラコが真顔で言った。

「僕は今、ネビルが欲しい‥でも、ネビルは嫌なんだな?」

確認するように、もう一度。

言い様、ドラコはネビルの中から自身を引き抜いた。

熱く硬さを保ったままのソレを、ネビルの襞が再び内に取り込もうと物欲しそうにヒクついた。

淫乱な自分の身体。

ネビルの涙で濡れた瞳が、狼狽に揺れる。

 

ドラコの視線はネビルを見詰めたまま、瞬きもしない。

「‥‥‥‥やめないで‥」

根負けしたのは、ネビルの方だった。

ドラコの首筋に腕を絡めて、小さく耳元で囁いた。

「嫌だと言ったのはネビルだ」

言葉は冷たく、ネビルを虐める。

涙を零しながら、ネビルはドラコを凝視した。

自分で、快楽を煽っておいて途中で止めるなんて、‥‥身体が耐えられないと知っているくせに。

「止めて、よかっただろう?」

酷い言葉。

確信犯の、卑怯な問いかけ。

ネビルは泣きながら首を振って、ドラコに哀願した。

「‥‥お‥‥願い‥‥やめな‥い‥でぇ‥‥」

ふるふると震える肩で、一生懸命に願う。

このままでは、辛いのはお互い様だと。

 

最初から、勝負の結果は見えていた。

快楽を覚えこんでしまった身体が、到底逆らえる様な状況じゃない。

知っていて、ドラコはネビルを虐める。

愛しさの異常なかたち。

 

時折、ドラコは愛しくて仕方の無い筈の、ネビルの泣き顔が見たくなる。

自分で泣かしたくなる。

他人がネビルを泣かすのは気に入らないのに、自分で無性に泣かせてみたくなる矛盾。

何故だと聞かれても、きっと答えられない。

「好き」だから。

虐めたくて、抱き締めたい。

泣かせたくて、守りたい。

 

「なら、ちゃんと見ておけよ?僕のが入るところ‥」

くすりと艶っぽく笑って、ドラコが一度抜いた自身をネビルの蕾に再びあてがう。

「ほら、良く見ろって‥‥欲しかったんだろ?僕が‥」

ドラコは楽しそうに言って、顔を背けようとするネビルの耳を甘噛みする。

たったそれだけの刺激で、びくびくと好い反応を返すネビルの身体。

「見てないと、やめるぞ?」

どんどんエスカレートしていくドラコの嗜虐心に、ネビルは泣きながらも従った。

身体の熱が、自分ではもう抑えられなくなっていた。

ドラコは必要以上にゆっくりと、蕾の肉を割ってネビルの中に先端を進入させる。

途端にネビルの熱い内壁が、ドラコに絡み付いて締め付ける。

「あ‥‥あっ‥ああっ‥」

初めて目の当たりにした、自分の中にドラコが入ってくる光景に、視覚的な刺激でネビルの身体が熱を増した。

ネビルは魅入られた様に、恍惚ともとれる淫猥な表情で、繋がった部分を凝視する。

「ネビルはココが‥‥好きだよな?」

そう言って、ドラコが好い所を軽く擦れば、ネビルはビクンと身体を揺らせて、涙を零した。

声を抑える為にか、唇に指を押し当てていた。

‥噛んでいるかもしれない。

酷くドラコの欲情をそそる光景だった。

 

ゆっくりと、ネビルの反応を楽しみながら腰を押し進めるドラコ。

ネビルは、決して強くはなく、かと言って無視できる程弱くはないその刺激に、涙を流し身体を震わせた。

普段よりも長い時間をかけて、ようやくドラコがネビルの中に全てを収めた頃には、ネビルの目は熱に浮かされていた。

「‥‥ネビル‥どうしたい?」

優しく、ドラコが囁くと、ネビルは潤んだ目でドラコを捉えた。

「‥‥ドラコ‥奥‥‥‥いっぱい‥して‥‥」

震えた小さな声でそう言って、ドラコの肩に両腕を置き、ネビルは目を閉じた。

睫毛を伝って、涙がぽろぽろと零れる。

それを舌で舐めとりながら、ドラコは満足そうに微笑んだ。

 

「んんっ‥ふぁっ‥あっんんっ‥」

ドラコの急性な攻め立てに、声を殺してネビルも腰を揺らす。

縋ってくるネビルの腕が愛しくて、ドラコは腰を最奥まで突き入れた。

「ひぃっ‥やっあああぁ‥」

一際大きな嬌声が漏れて、ネビルはドラコの肩に噛み付いて、声を殺した。

「んっ‥くっ‥‥」

痛みと快楽に、ドラコの身体も大きく震えた。

相次いで、互いの内と外に迸る熱い欲望。

 

昼下がりの、明るい雑木林の木陰に、荒い二つの呼吸が重なって響く。

改めて、こんな場所で、こんな時間に、行為に及んだという事実が二人に圧し掛かる。

羞恥に泣き出すネビルと。

満足感に微笑むドラコ。

「‥ドラ‥コ‥‥君、‥‥‥鬼畜だ‥」

泣きながら、今思いつく中で一番酷い言葉を吐き出し、ネビルは泣き顔でドラコを睨んだ。

ちっとも怖くない‥むしろ可愛い。

「‥悪い‥‥でも、好かっただろ?」

謝っておきながらも、全く悪びれないでドラコは言って、ネビルの顔にキスの雨を降らせる。

ネビルの顔が、羞恥に染まって、新たな涙がどんどん溢れては流れた。

「‥‥し‥んじ‥られな‥いっ!!‥こんな‥の‥ひど‥‥いよ‥」

とうとうネビルは両手で顔を覆って、本格的に泣き出してしまう。

それを見てドラコの中に、罪悪感がふつふつと湧き出した。

「悪い‥‥‥やりすぎた‥‥」

ネビルの身体を抱き締めながら、ドラコは何度も謝罪の言葉を紡いだ。

泣きながら、ネビルは嫌々をするように首を振って、身を捩る。

ネビルは、相当怒っていた。

ドラコの胸の内に、後悔の文字が浮かぶ。

 

「ネビル‥‥すまない‥」

ドラコは何十回も謝りながら、ネビルの背を優しく抱いていた。

その内に、ネビルもどうにか落ち着きを取り戻す。

ネビルは既に、ドラコの腕の中に安らぎを見出してしまっている。

どんなに酷い事をされても、結局はこの腕の中で許してしまう自分が居る。

悔しいけれど、抗えない優しい温もり。

「‥‥‥ずるい‥よ‥」

ドラコの肩に額を乗せて、ネビルは小さく呟いた。

「‥そうだな‥すまない‥‥愛しくて止められないんだ‥」

ネビルの身体を優しく抱き締めたまま、ドラコはその耳元へと言葉を落とす。

「全て、僕が悪い‥‥いつも、ネビルに気持ちを押し付けてしまっている‥‥でも好きなんだ、誰よりも」

‥やっぱりドラコはずるい。とネビルは思う。

そんな風に言われたら、拒めない。

 

「なんで‥僕なの?」

この問いかけは、何度目だろう。

「好きになるのに、理由なんてないだろう?」

この返答は何度目だろう。

「僕が嫌いか?」

そう問われると、ネビルはいつも口籠ってしまう。

自分の気持ちが、未だに良くわからないで居た。

付き合いだしたきっかけから、既に身体の関係を持っていたドラコとネビル。

ネビルにはそれが、愛しさからくるものだったかどうかわからない。

ドラコは自分を好きだと言い、自分にはそれに答えられる気持ちがあるのかどうかすらわからない。

ただ、いつもドラコは優しくて、ネビルに安らぎを与えてくれるから。

このまま、ドラコの腕の中で甘えていたくなる。

きっと、それはドラコにとっては好ましくないだろうけれども。

流されて、身体の関係を続けていても、そこに気持ちが伴わなければきっと上手くは行かない。

自分がどうしたいのか、ネビル自身にもわからない。

与えられる安らぎに、子供のように甘えることしかできない。

 

「‥‥‥‥わからない‥よ」

力なく、そう答えてネビルは首をゆっくりと横に振った。

「でも‥‥こういうのは、‥‥‥嫌‥」

ドラコの目を見据え、今度はきっぱりと否定する。

ネビルの芯の強さは、こういう時に発揮される。

いけない事や、間違った事をした相手に、自分が正しいと思う気持ちをストレートに伝える。

例えそれが、大切な友達であったとしても、同様に。

ドラコが惚れた、ネビルの素直な心。

そうなりたいと願っても、願った時点で決して手に入らない、持って生まれた素晴らしい心。

ネビルにはそれが備わっていた。

一重に、祖母の慈悲深い教育と、それを受け入れる器の大きさを持ったネビルの努力の賜物だ。

「‥‥悪かった‥」

ネビルを抱いたまま項垂れて、ドラコは心底申し訳なさそうに言う。

普段、傲慢なドラコの落ち込んだ姿は、必要以上に痛々しく見える。

例えそれが自業自得であったとしても。

心の底から、申し訳ないと思っている事が、ネビルにはわかってしまうから。

 

「‥もう‥‥しない?」

結局、いつも折れてしまうのは心根の優しいネビルの方。

ドラコが惚れた弱みで、断らないと知っているから。

少し卑怯な、ネビルの問いかけ。

「‥‥‥しない‥」

きっぱりと、断言するドラコの目はいつも真剣そのもの。

溜息が出てしまうくらいに、真面目で綺麗な瞳。

「今度だけ‥忘れてあげる‥‥」

ネビルが、ドラコの肩口に顔を埋めて、小さく小さく囁いた。

理由はどうあれ、やり方が強姦まがいであったとて、結局は流されて感じてしまった自分も恥ずかしかったから。

「ネビル‥」

嬉しそうに、目を細めて唇を重ねようとしたドラコの口を、ネビルが掌で阻む。

「駄目」

素っ気無く言い放って、ドラコを可愛らしく睨む。

ドラコは肩を竦めて項垂れるしかなかった。

 

「‥‥‥‥あっ‥」

何かに気付いて、ネビルが声を上げたのはその時だった。

一瞬にして赤面し、目に涙が滲む。

ドラコは、半ば予想していた展開に、苦笑するしかなかった。

ネビルが気付いた事‥‥それは、半裸のままで抱きあって、未だに繋がったままのお互いの下半身。

ネビルは真っ赤な顔で、「どうしよう」とドラコを見上げている。

余りの可愛らしさに一瞬、理性が飛びそうになって、慌ててドラコは自粛した。

今さっきネビルが許してくれたばかりなのだから、同じ過ちは繰り返せない。

「ちゃんと責任は取る」

そう言って笑って、涙の滲み始めたネビルの瞳に口付けて、ドラコは優しく腰を引いた。

「‥‥んんんっ‥やっ‥」

身体からドラコのモノが引き抜かれる刺激に、ネビルは零れかけた嬌声を掌で抑える。

ずるりと、ドラコの精液とネビルの体液にまみれたドラコが、ネビルの中から出てきた。

同時に愛し合った証の、粘着質な液体も。

ネビルの膝はガクガクと震え、身なりを整えた所で到底歩けそうに無い。

 

それでも、ドラコは軽くハンカチで後始末をし、ネビルと自分の制服の乱れを直した。

そして、あろうことかネビルの身体を横抱きにして、颯爽と雑木林を後にする。

「ちょ‥ドっ‥ドラコっ‥‥まずいよっ‥‥」

ネビルがドラコの腕の中で、もがいたがドラコは無視して歩きを止めない。

幸いにも、誰にも見付かる事無く二人が行き着いたのは、城の裏手、人気の無い薄ら寒い場所だった。

なんとなく恐怖を感じて、無意識にネビルがドラコのローブを強く握り締める。

「‥怖いのか?」

耳元で、そう囁かれてネビルは正直に頷く。

ドラコは嬉しそうに笑って、「もっと近付いてもいいんだぞ?」と言った。

ネビルは真っ赤になって、俯いてしまう。

「も‥下ろして‥‥僕、ちゃんと歩ける‥」

ネビルは抱き上げられている状況自体が恥ずかしくなったのか、そう言ってドラコを見上げる。

 

ドラコは苦笑して、ネビルを地面に下ろした。

地面の感触にふらつくネビルの肩を、当然の様に抱き寄せる。

何を言っても聞きそうにないので、ネビルはもう何も言わなかった。

もしも誰かに見られたら、泣き喚いてしまおう。

そうしたら、きっとドラコに苛められてる様に見えて、誰かが助けてくれる。

‥先刻受けた辱めの怒りは、未だネビルの中で醒めてはいない。

腹いせのこんな計画、ドラコが聞いたら泣くかもしれない‥‥黙っておこうとネビルは思った。

黙ってしまったネビルを、怖がっているのだと思ったのか、ドラコがネビルを抱き寄せる腕に力を込めた。

ドラコにそうされるのは、あんまり嫌じゃない。

ネビルは素直に身体を預けた。

ドラコはネビルの肩を抱いたまま、ゆっくりと歩き出す。

 

「ネビル‥滑り台‥平気か?」

歩きながら、そんな事を聞かれて、ネビルは首を捻った。

「え‥と、公園とかにある小さなやつなら‥‥なんで?」

問いかけ様、ドラコを不思議そうに見上げるネビルにドラコは答えずに、杖を取り出した。

そして、一日中陽の当たらない薄暗い壁目掛けて、呪文と共に杖を振る。

すると壁の一部に大人が一人通れるくらいの隙間が開いた。

漏れ鍋とダイアゴン横丁を繋ぐ通路みたいな穴だ。

「怖かったら、僕に掴まっていたらいい‥」

そう言ったかと思うと、ドラコは再びネビルを抱え上げ、勢い良く穴の中に飛び込んだ。

「うわああああぁぁ〜っ」

狭くて長い穴の中にネビルの悲鳴が木霊した。

 

どうやら、くねくねとゆるやかに傾斜する穴は、滑り台の様になっていて、城の中のどこかへと向かっているらしい。

滑り落ちるスピードも、そんなに速くない。

ただ、暗い穴の中、いつまでも滑り続ける長さに、これから何処に行くのか?という不安は拭えない。

「ド‥ドラコ?‥‥」

不安げにネビルが問いかけると、思いの外直ぐ近くでドラコの声が聞こえた。

「‥怖いか?」

言葉と共にぎゅうっと抱き締められて、ネビルの頬が熱くなった。

「‥‥ちょっと‥だけ‥」

ネビルはそう言って、ドラコの胸に身体を預けた。

ドラコが微かに笑う声が耳元で聞こえる。

「心配するな‥‥もう直ぐだ‥」

安心させる様に、優しい口調で言う。

「何処に‥‥行くの?」

ネビルの問いに、ドラコは「着けばわかる」としか答えなかった。

 

5分程滑って、どうやら目的地に着いたらしい、二人の身体が止まった。

「ネビル‥悪いが光を灯してくれるか?」

ドラコに言われて、ネビルは暗闇の中、試行錯誤しながら杖を取り出し呪文を唱えた。

弱々しくはあったが、呪文は成功し辺りがほんのりと色付いた。

今滑ってきた穴と同じ広さの薄暗い道が、目の前に広がっている。

「上出来だ」

ドラコはそう言って、ネビルの額に口付けて笑う。

ネビルはなんだか馬鹿にされた様な気もしないではないが、場所が怖いので取り敢えずは何も言わなかった。

それからドラコは立ち上がり、ネビルに付いて来る様促した。

「待って‥」

ぐずぐずしていると、一人ここに置いて行かれそうな状況に、ネビルは杖を持っていない方の手でドラコのローブに慌ててしがみ付く。

ドラコの肩が楽しそうに揺れていた。

ネビルからしがみ付いて来て欲しくて、わざとやったに違いない。

ネビルはそれに気付いて、少し悔しかったが、怖いので手は離さなかった。

 

数十歩歩いて、ドラコの歩みが止まった。

ネビルの杖の明かりが照らし出したのは、二人の腰くらいの高さの飾り扉だった。

ドラコはそこに向かって杖を向け、開錠呪文を唱える。

鍵の開く音を確認して、ドラコが扉を開けた。

扉の奥に広がっていたのは、スリザリン寮の近く、誰も知らない隠し部屋。

二人が密会によく使う、ドラコの私室だった。

スネイプやダンブルドアですら、ここの存在を知っているのか定かではない。

代々マルフォイ家の跡継ぎは、寮の部屋とは別にこの部屋を親から与えられているらしい。

ここには、風呂、トイレは勿論のこと、学生には勿体無いくらいの豪華絢爛な装飾や、設備が整っていた。

「‥‥‥‥ドラコ?」

目的地はわかったが、自分がどうしてこの部屋に通されたのかわからず、ネビルは隣のドラコを見上げた。

「責任を取ると言っただろ?‥ネビル、一緒に風呂に入るぞ」

妙にテンションの高いドラコが、意気揚々と飾り扉を乗り越え部屋の中へと入っていく。

「ええ〜っ!?やだ!駄目!」

飾り扉の縁に手をかけたまま、ネビルが断固拒否した。

 

「何でだ?今更だろう?」

不思議そうに首を傾げながら、ドラコは扉越しにネビルの鼻の頭に口付ける。

確かに、ネビルが嫌がるのであまり一緒に入浴した事はないが、セックスまでした仲なのに。

恥ずかしがる事もないだろう。

「やだやだやだ!駄目ったらダメっ!!」

普段のネビルらしくもなく、饒舌に駄々をこねる。

ネビルがこんな風に素直に感情をぶつけられるのは、ホグワーツ広しと言えども、きっとドラコ一人だけ。

そう思ったら、自然とドラコの表情が緩んだ。

「駄々こねてると、ここでもう一回抱くぞ?」

笑いながら、ネビルが泣き出しそうな事をさらりと言う。

「‥‥スケベっ!!ドラコの馬鹿!」

ネビルはドラコの肩に両腕を置いて力いっぱい向こうへ押しやった。

「そのままで‥帰るつもりか?」

暗に含んで意地悪くドラコが言うと、ネビルは真っ赤になって目を見開いた。

ドラコの精液の残りを身の内に残したままで、歩いて友人たちが居る部屋へ帰るのか?

愛された証拠が残る身体を清めもせずに、人前に姿を晒すのか?

身体を繋げた余韻のネビルの色香の残り香に、友人たちが気付くかもしれないのに?

と、無言のドラコの瞳が語る。

 

「やだ‥‥一人で入る」

「駄目だ、責任を取ると言っただろ?」

ドラコは、未だ駄々をこねるネビルを強引にバスルームへと連行した。

「いやっ!ドラコはーなーしーてぇーっ!!」

いつに無く意固地なネビルの叫び声が、二人以外誰も居ない広い部屋に木霊していた。

 

続く。

 

長いので、一旦切ります。

次もエロです‥ってか、需要はあるのか?(笑)

深月的には、かなり萌えカプなんですけどね‥ドラネビ。

ネビルをめちゃ可愛く書きたくて仕方ない‥。

病んでます。ごめんなさい。(死)

2004・03・20 みづきちよ

 

  

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