残された羊
親友の恋人が死んだ。
可哀相だとは思う。
同情はする。
でも僕は、悲しいともなんとも思わない。思えない。
特に親しい人ではなかったし、何しろ僕の恋敵だった。
僕から大事なハリーを奪った、憎いヤツだった。
僕は、泣き暮れるハリーを慰めながら、心の中でガッツポーズをしていた。
セドリックが死んで何ヶ月か過ぎた頃。
僕たちは新しい学年になっていた。
そんなある夜、ハリーが僕のベッドに忍んでやって来た。
「どうしたの?・・・・・眠れないの?」
優しい言葉で、何も知らないフリをする。
ハリーは恥ずかしそうに、僕の目の前に立っていた。
「・・・・・ロン・・・・・・・お願い、・・・今日だけで良いから・・・抱いて・・・・・・・・こんな事、ロンにしか頼めないから・・・・・・お願い・・・寂しいの」
俯いて、震える声でそう言ったハリー。
魔法界の英雄が、とんだ破廉恥発言だ。
僕は驚いたフリをする。
本当は、こんな日が来るのをずっと待ってた。
僕からアクションを起こしたら、ハリーに「弱みに付け込んで・・・」と、軽蔑されてしまうかもしれなかったから、姑息な手段を選んだ。
「どうしたんだい?・・・・ハリー・・・寂しいだなんて・・・・僕が居るじゃないか・・」
自分でも空々しいと思う台詞を吐きながら、ハリーを抱き寄せた。
「違うの・・・・・身体・・・熱くて・・・・・・・・」
僕の腕の中で、震え縮こまったハリー。可哀相なくらい小さな声で僕に訴えた。
「・・・・・・・うん・・・わかるよハリー、僕も同じ男だもん・・・・大丈夫、僕で良かったら、いつだってセドリックの代わりに抱いてあげるよ・・・僕たち親友だろう?」
こんな言葉、嘘だった。
セドリックの代わりになんて・・・死んでも嫌だったし、親友のままじゃ嫌だった。
「ごめんね・・・ごめんね、ロン・・」
僕の偽りの演技に簡単に騙された、可愛いハリーは泣きながら僕に謝った。
こうして始まった僕たちの関係。
これっきりにする気なんて、僕にはさらさら無い。
夜の廊下を、僕の靴音だけが響く。
監督生と言う特権を利用して、深夜徘徊を楽しむのはとっても気分がいい。
優越感に浸れる。
生徒を見つければ、減点や注意をして憂さ晴らしが出来るし、教師やフィルチに出会えば、澄ました顔で「監督生ですから」なんて、堂々と言い訳できる。
なにしろ僕には「巡回」というご大層な大義名分があるんだから。
僕が向かうのは、いつもの部屋。
去年までハリーがセドリックとの逢瀬に使っていた空き教室。
今年からは、僕とハリーで使っている。
僕の目的は、セドリックと同じ。
あの誰も来ない部屋の中で、ハリーを存分に堪能する為だ。
部屋へ向かう最後の廊下を曲がった僕は、少し眉を寄せた。
部屋の扉が開いている。
周りを見回すが、誰も居ない。
・・・と、言う事は・・・・・彼らが帰った後なのだろう。
僕の顔には、知らぬ間に笑みが浮かんだ。
計画通りだった。
開いていた扉から、部屋の中に入ってきちんと戸を閉めた。
明かりの無い真っ暗な闇の中に、誰かの荒い息遣いが聞こえる。
もう聴き慣れた・・・・ハリーの声だ。
はぁはぁと、苦しそうな息遣いの合間に、明らかな嗚咽が混じっていた。
僕は杖先に灯りを灯して、ハリーに歩み寄った。
「・・・・・ハリー・・・僕との約束、守ってくれなかったんだ」
冷たい声でそう言いながら、ハリーの姿を灯りの下へと晒す。
ハリーは涙と精液でぐしゃぐしゃになった顔で、怯えたように僕を見上げた。
そんなハリーに向けるのは、真っ黒い僕の笑み。
「ちゃんと良い子にしていてねって・・・・・僕言ったよね?・・どういう事?」
床に転がるハリーの目の前に膝をついて、僕は見下すようにハリーの身体をゆっくりと眺め回す。
ハリーは恐怖と羞恥で、身体を震わせた。
怯えた子猫みたいなその仕草が、最高に可愛い。
今から2時間ほど前、城の巡回を控えていた僕は少し早く寮を出て、ハリーをこの場所に連れてきた。
そしてハリーをこの場所で全裸にして、手足を縛って、お尻に沢山の花を生けてあげた。
そして僕はハリーに「いい子で、花瓶になっているんだよ」と言い残して、この場を去った。
いつもの事だから、ハリーは顔に笑顔まで浮かべて頷いていた。
そう・・・・ハリーはマゾヒストだった。
僕のベッドにハリーが初めて忍んで来た夜。あの日から僕たちの関係は親友から仮初めの恋人へと変化した。
セドリックの影をハリーが捨て切れていないのは、僕だって充分理解していた。
だから、長い時間をかけて、ハリーを僕色に染め上げるつもりでいた。けれど、3度目のSEXの時に早くも転機が訪れた。
いつものように僕のベッドへやってきたハリーは、何故かネクタイを持参していて、それで「縛って欲しい」と、僕に要求してきた。
僕としても、そういうシチュエーションの方が燃えるので、二つ返事で了承した。
それから、ハリーの要求はエスカレートしていった。
どうやら乱暴に抱かれる方が嬉しいらしくて、無理な体勢での拘束とか、苦しい体勢での挿入とか、昼間人通りのある場所でのSEXとか、そういった状況で感じてしまうらしい。
僕としても盲点だったのだけれど、セドリックって相当ハリーを仕込んでいたみたい。
優等生の仮面の下で、英雄であるハリーを陵辱して、調教して、・・・・さぞかし良い気分だったと思う。
悔しいから僕は、ハリーが今までした事も無いような奇抜な行為を強要した。花瓶もそのひとつ。
僕が巡回を終えてこの場所へ戻ってくると、ハリーは花が生けてある蕾をヒクヒクさせて、何もしていない股間を勃起させて僕を待ってる。
今ではこの場所に連れて来るだけで、足が震えてしまうくらい感じるらしい。
何しろこの部屋は、セドリックがハリーの調教に使っていた部屋なのだ。
とんだ淫乱だと思う。そんなところが愛しい。
今、僕たちの関係は恋人から、主従関係へと変化していた。
「・・・・・一応弁解を聞いてあげるよ・・・ハリー、誰に何をされたの?」
僕の声、自分でも驚くくらい別人みたいに冷たい。
可哀相なハリーは、ますます怯えて僕を凝視した。
泣いていた目は真っ赤になって、それでも涙をいっぱいに称えている。
「ハリー・・・言えないの?・・・・・・・じゃあ、僕たち・・・もう終わりだね」
口元に笑みを称えてそう言ったら、ハリーは信じられないと言う顔で顔を歪めた。
「や・・・・・・嫌だ・・・・ロン、捨てないで・・・・お願い・・・・1人にしないで」
ハリーはそう言って、土下座でもするみたいに僕のローブに縋った。
一度恋人に置き去りにされたハリーは、1人を怖がる。
それを知っていて、僕はわざと別れを匂わしてやった。自分でも、いけない性癖だと思う。
僕の台詞に踊らされるハリーを見ているのが、とっても楽しい。
「じゃあ言えるよね?・・・何があったの?」
僕が言う。相変わらず冷たい声。
ハリーは涙と、誰かの精液で汚れた顔を僕に向けた。
そして、涙声で話し始めた。
「・・・・・フレッドと・・・・ジョージ・・・・・いきなり、入ってきて・・・・・『セドリックの次をもう見つけたのか』って・・・・『とんだ淫乱だな』って・・・・・」
震える声でハリーが紡いだ相手の名前は、僕が仕組んだ兄の名前。
ハリーを更に可哀相な状況に追い込みたくて、兄に話を持ちかけた。
『ハリーを調教しているんだけど、一緒にどう?』って。
それから、ハリーが花瓶になる時間を教えてあげて、『僕が帰ってくるまでだったら好きに弄って良いよ』と言った。
「ふぅ〜ん・・・・・・抵抗しなかったの?」
僕自身でハリーの手足の自由を奪っておいて、残酷な問いを投げかける。
「・・・・・・・・だって・・・ロン、いい子にしててって・・・・・・・言ったから・・・・自分で紐ほどいたら、怒られると・・・・思っ・・」
涙で濡れた声でハリーは一生懸命に言葉を紡ぐ。自分で蟻地獄に嵌っていく。
「あぁ・・・・じゃあ、抵抗しないで双子に抱かれたら、僕が喜ぶとでも思ったんだ?」
残酷な笑みでハリーを射抜く。
ハリーは言葉にならない悲鳴をこぼした。
「何されたの?・・・・詳しく教えなよ」
ハリーの頬に指を添え、僕の視線から逃れられないようにしながら、問い詰める。
恐怖で身体を震わせながら、それでもハリーに拒否権は無い。
「・・・・・・ジョージが、お尻の花を抜いて・・・・いきなり僕の中に入ってきた・・・・・・・フレッドは、僕の乳首を噛んでた・・・・・・それから、口とお尻を何度も代わる代わる犯されて・・・・最後には、2人一緒に突っ込んできて・・・・・・」
涙をポロポロ零しながら、僕の視線から逃れられないハリーは、自分の身に起こった出来事を淡々と語る。
「へぇ〜・・・・僕が退屈な仕事で辟易している間に、随分と可愛がってもらったんだ・・・良かったね」
僕が冷たく突き放すと、ハリーは嫌々と首を振った。
「・・・・・嫌・・・・そんな風に、言わないで・・・・おしおきして・・・・・ご主人様・・・ハリーを捨てないで・・・なんでもするから・・・・・お願い・・」
双子に散々暴行された身体で、そう言って僕に縋る忠実な奴隷。
僕はにやりと微笑んだ。
「そう・・・・じゃあ、ハリー・・・・犬みたいに四つん這いで、僕にお尻を向けてごらん?」
僕が命令すると、ハリーは直ぐに従った。
目の前に晒されたハリーの白い肌。ヒクヒクと蠢く蕾からは、双子の精液が足に伝っていた。
「こんなに精液飲み込んで・・・・いけない子だね」
僕はハリーの可愛いお尻を平手で叩いた。
容赦の無い痛みに、ハリーの身体がビクンと揺れる。
こんな刺激でも、ハリーは嬉しくて仕方が無いのだ。
その証拠に、さっきよりもヒクヒクしだした蕾から、大量の精液が零れてる。
「あ〜あ、こんなにだらしなく零しちゃって・・・・・みっともないよ?英雄さん」
そう言って、また叩く。
「あぁ・・・・あっ・・・・もっと、・・・・いけないハリーに、おしおきして・・・」
ハリーは恍惚の表情で熱い吐息を吐く。
何度かお尻を叩いて、ハリーの白い肌が赤く染まってしまう頃、触れても無いのにハリーのペニスは射精した。
「何?・・・・ハリー・・・気持ちよくなっちゃったの?・・・・・これじゃおしおきにならないじゃない・・」
呆れて僕が言うと、ハリーはお尻をふるふるさせながら、「ごめんなさい」と泣いた。
泣いたっておしおきにならない。
「駄目だよ、・・・・・誠意が感じられないもん・・泣いたって許さないよ?僕以外の男と楽しんで・・・・そんなハリー・・嫌いだな」
僕が言うと、ハリーは泣きながら杖を手にした。
そして呼び寄せたのは、紐とクリップ。
「ご主人様・・・・・これでハリーを虐めて?・・・・お願い・・・・」
僕の手にそれらを乗せて、哀願するハリー。完全に僕の奴隷。
「仕方ないなぁ」
溜息を吐いて、僕はそれを受け取った。
「まずは・・・・ドコ?・・・・・・乳首?」
クリップを手に僕が聞くと、ハリーは泣きながら頷いた。
縛っても無いのに、自ら手を背中で組んで無防備な胸を僕の前に差し出した。
僕は遠慮なくそこへクリップを取り付ける。
「ひぃっ・・・・あうぅ・・・・・・あ・・・・・くぅん」
ハリーは痛みに表情を歪ませる。
どうせ直ぐ快感に変わるんだけど・・・。
それを知っている僕は、ハリーを無視して両方の乳首にクリップをつけた。
そしてそれを容赦なく動かす。
「・・・・・もう、僕以外にここを触らせない?」
「はい・・・・・も・・・・しません・・・あぅ・・・・ひぃん・・・・」
「ほんと?」
「・・・・ほんとう・・・です・・・」
「そう・・・・じゃあ、やぶったら・・・・・あの部屋連れてくよ?」
痛みに耐えて、僕の言葉に従順に従っていたハリーが、その言葉を聞いた途端に恐怖で震えた。
「・・・・それだけは・・・・・嫌です」
怯えた表情と声に、僕は満足だった。
「だったら・・・・もう二度としない事・・・良いね?」
クリップごと乳首を引っ張ってそう言う僕に、ハリーは痛みに震えながら何度も頷いた。
ハリーが怯える「あの部屋」とは、スネイプの部屋。
セドリックと付き合っていた時に、ハリーは一度連れて行かれたらしい。相当恐ろしい目にあったらしく、未だに悪夢にうなされている。
僕自身、何があるか知らないし、そんな場所へ愛しいハリーを連れて行く気なんてさらさら無いんだけど・・・・脅し文句としては申し分ない効果があった。
それから僕は、ハリーのペニスをヒモで括った。
乳首を虐められ、感じていたソレの根元を容赦なく縛った。
ハリーは痛みに腰を揺らせたが、『縛りにくい』と僕が一喝すると、大人しくなった。
「さぁハリー・・・・僕に綺麗にして欲しい場所があるんじゃないかい?」
全ての準備が整ってから、僕が聞くとハリーは足を大きく開いて僕の前に再び四つん這いになった。
「・・・・・・ここ・・・いやらしいハリーのお尻・・・いっぱい精液入ってるの・・・・ご主人様・・・かきだしてください」
熱い息を吐きながら、僕の前に忠実に痴態を晒す英雄。・・・僕はますます良い気分だ。
「ふぅ〜ん・・・・仕方ないな・・・いけない子のハリー君は、こんなにいっぱい飲んだんだ・・・・」
喉の奥でくすくす笑いながら、ハリーの精液でドロドロに汚れた場所へ、僕は杖を突っ込んだ。
「あっ・・・あぁん・・・」
ハリーは、嬉しそうに腰を揺らす。
そんな風に楽しんでいられるのも今のうちだけ・・・可哀相なハリー。これから自分の身に起きる事を何も知らない。
僕は込み上げてくる快感にも似た感情に、思考を堕として笑った。
「※※※※※※」
そして僕の唇が紡いだ呪文。
覚えたての、ヴァージンに戻る呪文だ。ハリーにこれを思考するのは、勿論初めて。
でも僕は三日前にコレを他の人を使って実験済みで、ハリーに酷い怪我を与えない事を知っていた。
体内に直接与えられた呪文。
その激しい刺激に、ハリーの身体は大きく痙攣した。
「うあああぁぁぁっ・・・・」
悲痛な声で泣いて、ハリーの身体は、ビクンっ、ビクンっと、海老みたいに何度も跳ねた。
怪我の治癒を応用したこの魔法。勿論、非合法だ。
何度も男に抱かれたハリーの慣れた蕾は、今や完全に処女になった。
一気に収縮したその場所から、勢い良く吐き出される双子の精液。
酷く淫猥な光景だった。
三日前、僕はコレをマルフォイに試した。
いつもむかつく事を言うし、性格悪いし、いい加減目障りだったので、強姦してやった。そして、ついでに実験台になってもらった。
あの時のマルフォイは、なかなか見ものだった。
初めての痛みを忘れられない内に、再度容赦なく犯す。何度もそれを繰り返してやった。
マルフォイは自慢のプラチナブロンドを乱れさせ、涙と涎をたらして、ひぃひぃ泣いて「許して」と懇願していた。・・・・・まぁ、今のハリーに比べたら少し劣るけど・・なかなか可愛かった。
それ以来、僕に突っかかってくる事はなくなったけど、代わりに意味深な目で僕を見るようになった。
あいつ、なかなか奴隷の素質がある。
飼ってやっても良いかもしれない。検討の余地ありだ。
「・・・・・・・・綺麗になったかな?・・・・ハリーのココ、処女に戻してあげたよ、嬉しいだろ?双子やセドリックが君を犯す前の、綺麗な身体になったんだ」
そう言って、勢い良くハリーの中から杖を引き抜いた。
ハリーは痛みに呻いて、身体を小刻みに震わせる。
「嬉しいかって・・・・聞いているんだけど?」
何も答えないハリーの背に覆いかぶさるように張り付いて、乳首のクリップを捻りながら耳元で問う。
ハリーは痛みと快感の板ばさみに、荒い呼吸で苦しそうな声で呻いた。
「う・・・・嬉しい・・です・・・・・ご主人・・さま・・・」
涙で震える声で答えたハリー。
多分嬉しくなんか無いだろうね?・・・だって、身体から大好きなセドリックの記憶が消えてしまったんだものね。
でも、同情はしてあげないよ?最初に僕を選ばなかったハリーが悪いんだ。僕はこんなに君を愛しているのに。
何だか僕は、凄く嫌な気分になった。
苛立ちに任せて、ハリーの蕾に熱を持って大きくなった自身を宛がう。
ハリーの泣き声が、一層大きくなった。
自分の身に起こっている出来事を、きっと上手く処理しきれていないのだろう。その泣き顔に、困惑と恐怖が混在していて、凄く悲壮だ。
ハリーの耳に唇を寄せて、僕は囁いた。
「うそつき」
双子の精液で充分ぬめりを帯びたそこは、いきなりの挿入に耐えられるだろう。
身勝手にそんな事を思いながら、僕は腰を押し進めた。
「ああああぁぁぁぁっ!!ひぃん・・・・痛っ・・・ロン、痛い・・・いや・・・痛いよぅ」
ハリーは激しい抵抗を見せた。
いくら濡れているとは言え、慣らしてなんかいないその場所は、ハリーの抵抗そのままに、僕を酷く締め付けた。
相当きつかったけれど、僕は構わず奥へと腰を押し込んだ。
何も知らない、ハリーのその場所。
今僕は、人為的ではあるけれど、確かにハリーの初めての男になった。
快感と共に僕の中に沸き起こる、確かな満足感。
反比例して増えていく罪悪感と、ハリーの苦痛。
相反する感情は、どんどん増えていって、止まらない。
半分くらい無理やり突っ込んだ所で、僕の先端に何か固いものが当たった。
その感触は、ハリーの熱くて柔らかい内壁とは明らかに違う感触だった。
「・・・・・・何か入ってるけど?・・・コレも双子に入れられたの?」
僕が問うと、ハリーは首が取れそうなくらい一生懸命に頷いた。
「うぇ・・・・最後・・・・帰っていく時に・・・・・・『ごしゅ・・人様に・・・よろしく』って・・・・奥まで・・・・・・痛いよ・・・・・ロン・・・抜いてぇ・・・壊れちゃう・・・・お願い・・・」
涙が枯れてしまわないのが不思議なくらい、ハリーは泣いていた。
一体、「抜いて」って・・・どっちの事かな。
まぁ、どっちにしろ僕のを抜かなきゃこの物体は取れないんだけど・・・。
「そう・・・・・困ったね・・・・・・こんなの入ってて・・痛かったでしょう?」
僕は、自身を半分ハリーの身体に埋め込んだまま、ハリーの身体を抱き寄せて、反転させた。
苦しい体勢と、いろいろな関係でない交ぜになった苦痛から、ハリーの身体は強張っていたけれど、僕の腕で包んだら、安心したように擦り寄ってきた。
涙だか、唾液だか、精液だかわからない液体で、ハリーの顔はぐちゃぐちゃだったけれど、真っ直ぐで綺麗な瞳が僕を射抜いていた。
「・・・・ロン・・・・・・ご主人様・・・」
震えた可愛らしい声でそう言われて、ハリーに埋めた僕の欲望が更に体積を増した。
思わず僕の顔から、優しい笑みが零れてしまう。
その笑顔に安心したのか、ハリーも泣き顔のままで笑った。
「・・・・・・・ご主人様・・・・・ハリーを愛して・・・・」
僕の身体に腕を回して、囁くようにそう言ったハリー。
僕は無言のまま、ハリーの身体を異物もろとも突き上げた。
「うああぁっ・・あああっっ・・・ひぃっん・・あっ・・あっ・・」
きっと相当痛いのだろう。
ハリーは折れそうなくらい身体を逸らせて、でも僕の身体に回した腕を解かなかった。
僕は狂った衝動のままに、ハリーの身体を揺すり上続けた。
泥沼に嵌った関係。
僕の気持ちは歪んだ形でしかハリーを拘束できない。
痛みと共にハリーの中に刻まれる僕の記憶。
ハリーはきっと望まない、僕らの関係。
自分の性癖を、僕は時々呪いたくなる。こんなんじゃなくて、もっと優しくハリーに接する事が出来たら良いのにって、思う。
でも・・・・・もう遅いから。
セドリックに調教されてしまったハリーの性癖は変わらない。
一度知ってしまった快楽を、ハリーは求めるから。
僕はハリーの「ご主人様」であり続ける。
残された羊に囚われたのは、多分僕の方。
Fin
777hitを踏んだ紅月華さまに捧げます。
鬼畜ロンハリのリクでした。
・・・・頑張りました。でも、これが限界です(泣)
本当なら、新年一発目にお届けの予定だったのですが、流石に良心の呵責が・・・(苦笑)
自分で書いておいてなんですが、ハリーが可哀相だ。ごめんねハリー。そしてドラコ。ついでにセドリック。
謝りっぱなしだ。もうだめぽ。
お粗末さまです。
2005・1・31 みづきちよ